Canada Blog / カナダブログ

カナダ留学と移住についての日記

喫茶店

 

 

 

 

 日本にある昔ながらの喫茶店はカフェという言葉に置き換えられて、人々の生活に溶け込んでいます。カナダで見かけるのはカフェで、日本の喫茶店のような店はを見かけたことはありません。

喫茶店の歴史

 1550年代に最初のカフェが開かれ、7世紀中頃にはヨーロッパで初めてコーヒーを提供する店がベネツィアに開業。1686年、パリ最初のカフェと言われるカフェ・プロコップが開業した。日本では1735年京都東山に高遊外 売茶翁が開いた茶亭・通仙亭が日本初の喫茶店といわれる。その後、1878年に神戸元町の「放香堂」が店頭でコーヒーを提供。1920年代には日本で喫茶店ブームが台頭し、当時のコーヒーは一杯10銭だったそうです。

市場規模

 人口一万人当たりの喫茶店の数は、一位の高知県が17店、岐阜県が16店、愛知県の15店と大阪の13店が続きます。支出額は一位の岐阜市13,350円、名古屋市13,250円、東京区内8,385円と続き、全国平均の5,130円より喫茶店の利用が盛んです。

 個人的には愛知県を筆頭に5大都市圏が市場をけん引しているのかと思いましたが、そうではありませんでした。都市圏以外で喫茶店が現在でも愛されているのは、地域のコミュニティーとしての機能が大きいような感じがします。特に高齢者の方々の触れ合いの場としての役割を担っているのでしょう。これからも喫茶店が住民から愛され続けて欲しいなと思います。

大好きなオムライス

思い出

 小さい頃、叔母さんの家に遊びに行った時、よく喫茶店に連れて行ってもらいオムライスを食べさせて貰った記憶が今でも鮮明に残っています。そのオムライスはごく普通ののものでしたが、当時の光景とおばさん、そして当時では珍しかったオムライスの中に入っているケチャップライスに子供ながらに感動したのだと思います。おばさんは早くに心臓の病気で他界されたのですが、今でもオムライスを見ると子供の頃のワクワク感とおばさんの優しさを思い出します。おばさんは私にオムライスを注文してくれるのですが、自身は何も食べずにただ私を見つめてくれていたのです。その優しさは叔母さんの声とともに私の想いでの引き出しにそっとしまってあります。おばさん天国で元気にしてるかな?

 また、社会人になりたての頃には土地勘のない外出先で、どこで昼食をとるかという問題がありました。現在のようにスマホで地図を開けばという時代ではなかったので、特に郊外に出向いた時はランチ難民になりかけたことも。しかし、その時々でお世話になったのが喫茶店です。初めて飛び込んだ喫茶店で日替わりランチ、ナポリタン、またはオムライスなどを楽しんだ思い出があります。それに不思議なことに、どの喫茶店で食事をしてもおいしかった思い出しかありません。それに食後のコーヒーも楽しみの一つでした。コーヒーの味もさることながら、カップやソーサーのデザインもお店の特徴が出ている気がします。皆さんにも喫茶店にまつわる思い出がありますか?

片っ端から喫茶店

 今回、喫茶店について書いてみようと思ったのは、YouTubeで「片っ端から喫茶店」という番組を偶然見かけたことがきっかけでした。毎月素晴らしいタレントの方が大阪にある喫茶店を巡っていくという、どこかノスタルジックな雰囲気さえも感じる番組です。そこで、あの頃と変わらない気持ちというか風景を楽しむことができます。セルフカフェにはない店員さんとのやり取り、喫茶店ならではの食事メニュー、高さが低いテーブルなど、どれを取っても昭和を代表する日本文化の一例だと思います。喫茶店の素晴らしさを再認識させられます。しかし、私が住んでいるカナダでは喫茶店を見つけたことがありません。代表格はスタバです、だってアメリカの隣ですから。

記憶

 海外に移住してから喫茶店と一切の関わりが無くなっていましたが、片っ端から喫茶店が思い出させてくれた叔母さんとの思い出、美味しかったオムライスの味とその時の光景。もちろん土台となるのは喫茶店文化です。残念なことに当時の叔母さんと行った喫茶店の場所は思い出せないので、再度伺うことはできませんが、いつまでも心の中に大切な記憶としてしまっておこうと思います。

 今後は過去の思い出もここのブログに書いて行こうと思います。頭の中では覚えている、心の中に大切にしまっていると思っていても、時にはその記憶が薄れてしまうこともあります。何かのきっかけで自分の昔のことを思い出すことができた時は、その都度ここに書き記していきます。

 別に楽しい話ではありませんが、最後まで読んで下さりありがとうございました。