Canada Blog / カナダブログ

カナダ留学と移住についての日記

クレジットカード

日本のクレカとの違いは何?

 今回は海外のクレジットカードについてお話をさせて頂きます。日本のクレカとほぼ同じなのですが、クレカの利用特典の好みやクレジットスコアの重要性など、日本と異なる部分が結構あります。

キャッシュバック

   日本では一人で何枚ものクレカを所有する人がいますが、カナダでは多くて三枚です。通常は一人一枚から二枚が多く、私も2枚所有しています。ブランドはアメリカ系の御三家VISA、MASTER、AMEXが主流で、残念ながら日本のJCBは発行されていません。年会費は0円から天井価格で日本と同じですが、ひとつ異なるのは年会費無料カードを主として、キャッシュバック特典のカードが人気です。ポイントを貯める従来のカードもありますが、ポイントではなく現金で還元を受けるのは分かりやすく、私もキャッシュバックカードをメインとして使っています。

 私の年間利用額は少ないのですが、それでも毎年7,000円前後のキャッシュバックを受けています。12月末日までに特典の申請をしないと、翌年1月の支払額へキャッシュバックが充当されます。強制的に毎年1月にキャッシュバックが適用されるので申請忘れや、有効期限が設定されていないのは見事です。カナダではポイントやマイルを貯めるかキャッシュバックが主な特典です。皆さんはどのような特典が好きですか?また、カードの種類も銀行系と流通系の二分で、日本のように様々な企業からカードが発行されているという感じではありません。

デビッドカードとクレカ

 日本でも普及しているデビッドカード。カナダでも日常の支払いに利用する人が多いのですが、主に留学生や現地の学生、またはクレカを持てない人が使っています。カナダでは90%カード決済社会なので、現金も使えますがカードが無いと不便さを感じることがあります。私もカナダで3ヶ月くらいは現金で支払いをしていましたが、現金の単位が円と異なり、また発行硬貨の種類も違うので正直困りました。その後は全てデビッドカードを所有し、現在はクレカ払いが中心です。ただ、クレカの手数料は零細商店には大きな負担となるのでクレカとデビッドを使い分けたり、決済先によってはクレカ払い時にカード手数料を上乗せする場合もあります。

スコアの重要性

 人によってはクレヒス(クレジットカードヒストリー)という場合もありますが、クレジットスコアが一般的です。クレヒスはカードの支払いを含む利用履歴の事を指しますが、スコアは履歴に基づいて総合的に判断された個人の点数です。この点数は社会では絶対に必要で、大きな買い物をするときの分割の審査、賃貸、携帯やネットの新規契約などにも影響があります。極端にスコアが低いとそれらの契約申込時の審査で落ちてしまいます。新規でクレジットカードを持った場合、過去にブラックな履歴がなければ600点スタートで、その後毎月の利用状況によって点数が増減します。この点数を算出する機関は数社あり、日本の各審査機構のような会社です。

クレジットスコア

    クレジットスコアは一般的にどのようになっているのかと言いますと

  • 点数は300~900点
  • 660点未満=自分名義で携帯が持てない
  • 660~724点=普通
  • 725~759点=良い
  • 760点以上=素晴らしい

上記の点数はTDバンクというカナダの都銀の一角を占める大手銀行による見解です。スコアの区分は各銀行や審査機関によって多少前後します。個人的な見解ですが、自分名義の携帯を持つのであれば725点以上、車や家などの高額な買い物なら800点以上が望ましいと思います。

初めてのクレカ

 私が初めて持ったVISAカードではスコアが600点で、利用限度額は10万円でした。日本では利用限度額が注目されますが、海外ではそれ以上にスコアが重要なのです。私はこれで必要な申し込みができると喜んでいたのですが、スコアが低すぎるため当時携帯の新規契約はできませんでした。人生で初めて与信落ちという屈辱を経験したのです。でも、仕方ありません。異国の地で信用も無いただの移民を誰が信用してくれますか?私が逆の立場ならもちろん信用しません。それからはネットでスコアの上げ方を調べ、自分なりにクレカを使っていると約半年で725点以上になり、現在では760点以上になっており、携帯やネットはすべて自分名義です。初めて自分名義の携帯の契約ができた時は、これで社会に認めてもらえたという感じでした。

クレカではない選択肢

 皆さんがカナダに移住してきてクレカの申請が通らなかった場合は、Reloadable Credit Card(リローダブルクレジットカード)を購入(申込)しましょう。これはプリペイドクレジットカードと混同されがちですが

  • プリペイド=使い切ったら終了
  • リローダブル=再度現金を補充可能

 プリペイドはよくプレゼントで現金代わりにもらう機会があるかと思います。例えばVISAギフトカード同じ位置付です。ギフトカードは紙幣同様に店頭で利用でき、プリペイドは登録された金額に到達するまで、店頭でクレジットカード同様に利用できます。つまり両者とも使い切った時点で再利用はできないので、購入時には個人情報の登録は不要です。

 一方、リローダブルは支払いで最初に登録された額面に到達すると、再度現金を補充することでカードの再利用が可能になります。店頭やオンラインで現金補充させすれば、通常のクレカのように使い続けることができます。最初のカード購入時やオンライン登録時に個人情報の登録が必要になります。自分で補充した金額と同額しか利用できないのに、なぜ個人情報が必要になるのか疑問を持たれると思います。理由はクレジットスコアを獲得することができるからです(一部のカードのみ)。

 クレカを持てない=スコアが無いということになるので、いつまでも通常のクレカを持つことができません。しかしリローダブルカードで一定の支払いを継続すれば、クレカ会社は個人の支払い能力を判断してクレジットスコアに反映させることが可能です。まずは金銭的な信用を得ることを始めなければいけません。社会的に信用が無い移民に対しても、政府は解決策を用意してくれています。

 カナダではクレジットスコアが非常に重要です。自分で現金を補充して使いすぎを防ぐ支払い方法も便利ですが、社会で高い信用を得るということがいかに必要かを学びました。皆さんも将来的に海外へ移民をする時などは、焦らずにコツコツ信用を築いていきましょう。